久しぶりにポエムを書きたいと思います。
はじめに
先日Twitterを見ていたらこのようなツイートを見かけました。
夢充夜 pic.twitter.com/FRzzrUjqeX
— 🎀超絶最かわ🎀てんしちゃん (@x_angelkawaii_x) May 7, 2023
夢充夜は夏目漱石の夢十夜のパロディーだと思います。
現在(明治)を始め、神代・鎌倉・100年後と、10の不思議な夢の世界を綴る。第一夜、第二夜、第三夜、第五夜の書き出しである「こんな夢を見た」[2]が有名。漱石としては珍しい幻想文学のテイストが濃い作品である。
こういう昔の名著をもじる手法があまりに私の性癖にどストライクで、本当に好きです。Needy Girl Overdose
をプレイしたときから感じていましたが、にゃるらさんは天才だと思います。
こういった素晴らしい作品を見ると、自分もそんな作品を作ってみたいという気持ちが沸々と湧き上がります。おそらく何か創作をした経験がある人なら似たような感情を抱くこともあるのではないでしょうか。
私の抱く夢
私は江戸川乱歩が好き(といっても本を沢山読んでいるわけではないのです...)なのですが、自身の創作スタイルについて語るエッセイにて以下のような言葉が記載されていました。
またできれば自分でも、いい小説が書きたい。私の抱いている夢を思う存分語りたい。それだけが願いの男だ。
たぶん私も"いい作品が作りたい"という欲が強い人間だと感じています。カッコつけてるだけとか創作者ぶってるだけの可能性も十分にありますが。
またいい作品を出すだけでは満足できず、多少評価を得られないと私の場合は満足できません。自己分析なんて大抵間違ってて役に立たないと個人的に思っていますが、たぶん承認要求が強いタイプのような気がしています。
現状について
ただ気持ちとしてはそう思っているのですが、正直に言うと最近は全然創作に時間をかけられていないです。進捗がゼロとまではいかないですが、ストーリーや素材依頼以外のことが全く手をつけられていません。
学生の頃は社会人になっても創作を続けられると思っていましたが、現実はなかなか厳しいです。
社会人になって変わったことですが、よく聞くのは時間がなくなったという奴ですよね。でも私の場合はそれだけでもないような気がしています。
幻影の城主
また江戸川乱歩の書いた言葉を引用させてください。
...私にとって、昼間の世界は架空の夢のようにしか感じられない。却って夜の夢の中に私の現実がある。そこに私の本当の生活がある」ポオがどこかにこういう意味の事を書いていた。「うばたまの夜のまぼろし夢ならば、昼見し影を何といふらむ」これは数年前谷崎潤一郎氏に書いて貰って、今も床の間に掛っている半切の歌である。ポオの言葉と何か一脈の通ずるところがあるようで、私はこの半切を愛している。
この歌、私もめちゃくちゃ好きなんですよね。自分の空想にこそ現実がある。言い方を変えれば現実逃避ともとれるのかもしれません。
正直なところ、私の大学院時代はこの状態だったと思います。学校が嫌すぎたので、現実逃避で妄想を沢山してゲームを作っていました。
そんな中で生まれたのが「大学院生TRPG」で、内容としてもかなり尖っている作品になっていると私は感じています。
しかし社会人になったことで、環境が変わり嫌なことが減ってしまった。なんなら充実感を今は得られている。夢の世界に行く必要がなくなってしまっているのです。
人生が調子よくなるとと作品がつまらなくなる説
これが本当かは分からないですし、人のタイプによっても全然違ってくるとは思います。ただ私のような昇華で作品を作っているタイプの人は、案外あり得ない話なのではないのかなと思っています。
仮にこの説が本当で、私がその対象者であったのだとしたら。なんとも悲しい話です。
さいごに
ここまで書きましたが、エンジニアとして活躍したいだったり、仕事に打ち込みたいだったり、ブログも成長させたいなど純粋にやりたいことが増えているのも最近創作活動が進まない理由の一つでもあると思います。
ただ作品がつまらなくなったからといって、世間に出さない理由にはならないと思っています。
例え時間がかかったとしても、夢を諦めたくありません。
追記 (公開時点)
この記事を書いてから公開するまでに実は結構時間が経っている(この記事自体は5月上旬に書いてたりします...)のですが、最近はまたゲーム作りたい欲の高まりを感じています。
仕事が慣れてきたというのもありますが、表現したいであったり、このままずっとしがないサラリーマンではいたくないという欲が再度モチベーションに繋がっている気がします。
あと現実逃避から妄想してたと書きましたが、全然今でも妄想癖治っていません。マーダーミステリーをやろうという話になって、マーダーミステリーやったことないのにストーリー考えちゃうくらいです。
大学院生の頃とは制作意欲の源が異なるかもしれませんが、まだまだ頑張りたいと思っています。